女性アルバイトにセクハラして謝罪

セクハラ「別に気にしないっすよー」


わしの勤める会社でも毎年恒例の大掃除があった。その日はヒラ社員、新人、アルバイトあたりが奮闘する。

こういう雑用は部長や幹部はやらない。

課長補佐のわしも今日は若い者らと並んで共に汗を流した。わしが大きなテーブル台を後輩と運んでいたときのことじゃ、事件が起きた。

わしは思いがけず、セクハラしてしまった。

わしは両手で、テーブル台をもっておった。狭いドアを180度カーブする際に、背中を向けてゴミを集めていた女性のアルバイトのお尻をわしの左手の甲が撫で回すように、セクハラしてもうた。
ちょっとやそっとの触れ方ではない。モロにお尻をなで回してしまった。

一瞬わしの頭には、強制セクハラでクビになってしまう自分を想像した。社会的信用も失墜してしまえば、仕事も職も人間関係もガタガタになる。

もう、わしはこの社会では生きていけない・・・。そのようなことが脳裏をよぎる。この背中を向けた女性が今すぐにでも叫び声をあげれば、即わしは、部長室に連行され、人事部の監査を受け、最悪警察署まで連行されることであろう。

そうなれば、終わりじゃ。
一瞬頭の中が真っ白になる。

・・。あやまるしかないのう。(実際に偶然手が触れてしまっただけなのだ)

振り向いた女性はまだ、二十歳になったばかリぐらいのわしの娘とほぼ変わらんぐらいの歳格好じゃった。よけい、気が沈んだ。

わしはビクビクして、その娘に謝罪した・・・。
このときのわしは、部長の説教のときよりもふかくふかく、お辞儀をしたように思う。

泣き出すだろうと考えたのが大間違いであった。
予想だにしない声が聞こえた。

「別に気にしないっすよー」

かんらかんら笑っておった。
その娘はあっけらかんとしておった。

ニュースの見過ぎなのかもしらんが、ビクついていたわしは、内心ほっとした。

これが家の娘なら、「このやろー」とヒステリックに怒りだし、まわりにある新聞や何やら投げつけてくるのじゃが。

妻も同じじゃ。妻の場合、わしのことをまるで汚いものを見るかのようじゃ。そういう目はあまりにもわしにとってイタイ。

ふたりとも、そういうのがわかっておらん。失業する前に家族と別れて、あの女性アルバイトとふっつけばよかったのかもと、妄想じみたことをたまに考えないでもない。

| 大阪 ☀ | TrackBack(1) | H
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/41691156

この記事へのトラックバック

【014】速読で集中し、時間を有効に活用!
Excerpt: 前回に引き続き、速読し知性を磨く編です。 ※このシリーズでは具体的な速読法には触れる予定はありません。 目的の曖昧模糊なトレーニングの羅列ではない、実践的な速読を常用するためのヒントにつながる..
Weblog: ガッツリ速読 > エッセイ
Tracked: 2007-06-05 22:53

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。