バスの中、隣の女子高生は眠ったまま

隣の眠ったままの女子高生をどうするか


わしは今日バスに乗っておった。暇つぶしにハローワークに実際に行ってこようかと思ったのじゃ。さすがに一度も行っておらんと妻や娘に失業生活を楽しんでおることがバレてしまい、非難されること受けないじゃからのう。ふたりには金銭的に迷惑をかけておる訳ではないのだから、別にサラリーマンやっておらんでも構わないではないか、とおもわないでもないが、まああああぁしかたなかろう。

しかし今日乗ったバスには参った。というよりも隣に座ってきた女子高生をどうするかで、参ってしまった。

なかなか混雑してギュウギュウの酸素の薄い車内ではあった。
わしは、もうすぐ駅前の近くということもあり降車せねばならんかった。
しかし隣に座っておる女子高生相席は眠っておった。
なかなか、かわいらしい表情で寝ておった。家の娘とは大違いじゃ。

娘ときたら口癖はおっさん臭いおっさん臭いじゃ。ついこの間は部屋中いっぱいに臭い臭いと喚きながらファブリーズをまき始める始末。その時はさすがに怒ろうかとさえ思ったが、最近の娘は少々コワいから、おいそれと怒る訳にもいかん。それと比べるのも何だか、隣で眠っておる女子高生は相当疲れておるのじゃろう。。よだれをだらーーーーと垂らしたまま寝ておる。ギャップのありすぎる光景じゃった。器用に右肘で頬を固定し終点まで爆睡、といったところだろうか。補習やテストやと、学生らも大変なんじゃろうて。

器用に右肘で頬を固定し終点まで爆睡・・・、となると、わしは次の次で降りねばならん。終点まで行く予定はない。どうしたほうがよいのじゃろう。隣の眠ったままの女子高生をどうするか。そっと起こすのか、強引に前を通るべきか、終点まで、或いは起きるまでそっとしておくべきなのか。大いに悩んだ。

しかしよだれをだらぁと垂らしたまま眠る女子高生はかわいらしいのお。愚娘に万分の一でも分けてあげたいくらいじゃ。

しかしこの女子高生はおもしろいくらいにぐっすり眠っておった。



  さすがに終点までじっと寝顔を見ておるのもバカバカしいだろう、そっとわしは、席をたつ。



  わしはバスを降りる。


  娘は眠ってる。


  まったく起きる気配はない。

  
  わしの降りたことには気付かずに眠ったままじゃ。


  ・・・





失敗じゃ。

そっと席をたとうにも、通れるスペースが全くない。というより通れない。女子高生は完ぺきな眠りの中で眠っていた。

なんだか無理にハローワークにいくのがどうでも良くなってきた。

ギュウギュウのバスの中で、気付いたら北公園とか車内放送がいいよる。


かまわん。どうせたいした用でもないのじゃ。終点までよだれを垂らした女子高生とバスというのも普段体験しない体験じゃ。そう思いとどまり終点までいった。終点についても、女子高生の起きる気配はない。わしが女子高生の左肩をつっついたり、ゆすってやってもまるでバスの振動だと考えているのであろうか・・。運転手さんの「降りて下さーーい」の大声のアナウンスでゆっくり体を動かす。わしの存在に気付きゆるりと自分の荷物を取り出す。よだれを垂らしていた女子高生はよだれを垂らしたまま起き、まるで何事もなかったかのように、口をワイルドに拭い、優雅にバスを降りていった。きっと内心では羞恥心に苛まれていることであろう。

そんなことを考えながらわしは、また折り返し目的の駅前まで、戻り、ハローワークにはいかず、公園でのんびり過ごした。
ふむ、かわいい寝顔ではあった。

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Tracked: 2007-06-05 22:53

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